幸せとは
一言に「幸せ」と言っても実際に私達が幸せを感じるものには色々なバリエーションがありますよね。
・昇給した
・素敵な恋人が出来る
・企画が認められた
・臨時収入
・大好きな芸能人のライブ
・子供とハグ
・美味しいものを食べる
・友達とおしゃべり
・バカンスや旅行
共通して言える事はこういう時に私たちの脳内には幸せホルモンと呼ばれるものがぶぁーっと放出されているという事なんです。
あなたも幸せホルモンという言葉はもう既にご存知ですよね?
解剖生理学観点からの幸せ
私たちが「幸せ」を感じるときにはなんと100種類以上の幸福物質が出ているのだそう。
その中でも代表的で有名な3つ。
・セロトニン
・オキシトシン
この3つの幸せホルモン、それぞれ感じさせてくれる幸福感に違いや特徴があります。
ですが私たちは全部まとめてざっくりと「幸せ」としか認識していない。あなたもそうでないですか?
ところがこの3つの「幸せ」の扱い方を知らないままだとどんなに頑張っても人生を狂わせてしまいます。
そしてそんな人達がいかに多い事か!!
私は本当に知れて良かったと思いました。ここであなたにシェア出来るのもとても嬉しいのです。
・その3つの幸せをどう扱えばいいのか?
・何を知る必要があるのか?
早速ご紹介しますね。
医学的に正しい幸せのピラミッド
「マニアックだねぇ。」という声が聞こえてきそう。
自覚しています、ええ、わかっています。構わず結論から言います。
絶対に間違えてはいけない優先順位があるんです。それが、
まずセロトニン的幸福が土台に担保されてから(されるから)オキシトシン的幸福が可能になります。
さらにセロトニンとオキシトシンが担保できた上でドーパミン的幸福を扱う。
身体のしくみとしてセロトニンとオキシトシンがドーパミンの暴走を制御する役割をしているからです。
そうでないとドーパミンの「もっと!もっと!」という性質上、私達は人生を踏み外し幸福どころか不幸になってしまうんです。
これは脳科学的に証明されている私達の身体で無意識レベルで営まれているしくみです。誰もこれに抗う事はできません。
図にまとめてみました。
「お金より愛が大事だよね」
「健康はすべての土台だよね。」
そんな言葉は誰しも聞いた事があるでしょう。
でもここまで明確に脳内幸福物質によって幸せの種類が綺麗に分離され、
上下関係(?)があったとはまさに圧巻!目からうろこ!(と私は思います)
例えば宝くじで3億円あたったドーパミン的幸福感は2か月しか持続しないそうです。
一度当選した人はもっともっとの特性から、もう次に当選したとしても3億円では「また同じか」と満足できなくなります。
3億円は嬉しいかもしれないけど例えば1万円の昇給があった人が次の機会にまた1万円の昇給だった場合「もっと上がってて欲しかった」と思うのです。
ですがそこにセロトニンの健康状態、オキシトシンの愛や感謝の幸福感があるとその3億円や1万円の昇給に感謝する事ができます。
そして「セロトニンやオキシトシン的幸福」はずっと持続するのです。
そうしてドーパミン的幸福も中毒性を帯びずに持続させることに初めて成功します。
この優先順位、土台を忘れてはいけないのです。
今回の記事は樺沢紫苑精神科医の著書「精神科医が見つけた3つの幸福」から私がまとめた内容となります。
気になる方は是非本を読んで見て下さいね。非常に有意義な内容がぎっしりです。
ここではそれぞれの根拠だけ完結に説明していきますね。
オキシトシンの前にセロトニン
セロトニンの特徴は「心身の健康」です。
樺沢先生によるとセロトニンが崩れると「感情」や「行動」が全て崩れるそうで「うつ病」は正にセロトニンの制御崩壊した状態なのだそうです。
人と会いたいと思えないので安定した人間関係も築けない。
自分がうつ状態では例え「お金」や「素敵な恋人」を与えられたとしても「幸せ」を感じる感度が働いていません。
精神的に病んでいる人の周りからは自然と人々は去っていくものです。
つまり愛情や繋がりを司る「オキシトシン的幸福」にはまず「セロトニン」が土台として必須条件という訳です。
セロトニンとオキシトシンが両方ある状態だとお互いにお互いを補充活性化する相互関係になるそうです。
それはそれぞれの特徴を考えると納得ですね。
(オキシトシンは愛情、癒し、感謝など)
ドーパミンより前にオキシトシン
ドーパミン的幸福は「仕事」や「勝利」「モチベーション」「やる気」「頑張った後に得られるタイプの幸福感」です。
特徴としては「持続時間が短い」。そして「もっと!もっと!」と要求します。
ドーパミン的幸福に焦点を絞るあまり「頑張れば欲しいものが手に入る!」とばかり睡眠を削り、休息もとらず、必死に働く。
その結果メンタル疾患、がん、脳卒中、心筋梗塞などの生活習慣病になってしまう。(セロトニン的幸福を失う)
その結果大切な家族や恋人をないがしろにしてしまい、大切な人達がはなれていってしまう。(オキシトシン的幸福を失う)
こんなパターンをあなたもどこかで見た事はありませんか?
過去にした事、された経験がもしかしたらあるのではないでしょうか。
映画やドラマなどで主人公が苦しむシーンは殆ど全て「ドーパミン的幸福を優先する」パターンに当てはまっているのでは、、。
ただ頑張っても幸せになれない!
ドーパミン的幸福は一番最後です。
この順番を間違えると、幸福になるどころか、むしろおもいっきり不幸になる可能性もありますし、私はそうなった人を山ほど見ています。
「あきらめないで、頑張ろう」「必死に頑張ればなんとかなる」といった「根性論」に支配されている人が非常に多いと思います。
学校教育の影響なのでしょうか。「頑張れば、成功できるんだ!」と信じている。
睡眠を削ってでも仕事を頑張れば、会社から認められ、「成功できる」と思って、睡眠時間を削って必死にハードワークする。
そんな人がメンタル疾患となり、中年期になると生活習慣病となり、あまりに頑張りすぎると、 40 代後半から 50 代の若さで「突然死」する人までいるのです。
「頑張る」には、「健康」という基盤が、絶対に、絶対に必要なのです。
セロトニン的幸福が先。ドーパミン的幸福は後。
「健康」(セロトニン的幸福)を優先して頑張る人が、最後に本当の成功、豊かさを手に入れることができるのです。
樺沢紫苑「精神科医が見つけた3つの幸福」より抜粋
転ばない目標の立て方
数字や結果に表れるのがドーパミン的幸福なので「目標」と言えばドーパミン的幸福がずらっと並びがちです。
そうなるとそれを頭に入れて「一年これを頑張るぞ!」と突っ走る。
するとドーパミンの特性から暴走して大切な幸せを失いがち。
ここで踏み間違えない事が大切なんです。
オキシトシンとセロトニンが両方揃っている事でドーパミンの分泌抑制、コントロールをしています。
アル中、ギャンブル、麻薬中毒などに陥る時というのはこの土台の二つが欠けている状態。
ドーパミン的幸福のみを求め続けてしまうと歯止めが効かなくなって人生を崩壊させてしまうのです。
あなたの人生において一番優先して考えるべきはまずセロトニン的幸福を担保する事。
出来る身近な事は沢山あります。
・散歩をする
・身近な自然に触れて季節の移り変わりを堪能する
・身体の自己管理、体作り、運動
・嗅覚で花やお茶の香り
・聴覚で川の音、風の音、子供の声鳥の声、
・視覚で空の色、湖の色、
・味覚で感じる果物の味
・触覚で感じるシーツやお風呂のお湯の感触
目標を立てる時、人生を見直す時、ドーパミン的幸福だけになっていないか必ずチェックしましょう。
それよりも自分の身体の感覚や心の感覚を磨く事が大切なんだという事を思い出して欲しいのです。
まとめ
いかがでしたか?
セロトニン的幸福感やオキシトシン的幸福感は気づけばどこにでもあります。
「体調に気付くのはスキルである」
「普段から自分と向き合わない人は、どうやったら自分と向き合えるかもわからない。」
この点普段からトレーニングの習慣がある人は自分の体調やメンタルの異変にすぐに気づく機会と感度を持っています。
「自己洞察力」がないと体調の悪さにも気づけないので放置してそういう人が病気になると著者は言っています。
ベージュで囲まれている部分の文章「幸福感」と「体調」を置き換えても通じる事にお気づきですか?
人生をより良いものにするための目標を立てる時、是非「幸福感」と同意語と言っても良い「体調」を良くする「身体作り」を忘れずに!
本当に健康なくして私達の幸せは成り立たないという事がよくわかりましたね。
最後までお読み下さりありがとうございます。